”ATELIER SESSION -blurhms/blurhms rootstock- ”

21AW HOMMEで取り扱う様々なブランド。
その中で、顧客に対し真摯に取り組み、
変化と進化を続ける
国内の気鋭達へ取材を行った。

あえて不鮮明にすることで浮かび上がる、
デザイナー村上氏からのメッセージとは?
(前編/後編二部構成)

月曜日は、自分を好きになる服を 前編

-不鮮明にすることで鮮明になるもの-
ブランド設立、そしてカスタマーに支持され成長し、紆余曲折経てたどり着く10年という節目。
そこに何かしらのゴールや意義を持たせがちだが、それがすべてにおいて正しいわけではないな、と最近思わせてくれた人物がいる。

「10周年なんですけど、特になにも考えてないんですよ、実は。」

そう語るのはblurhms/blurhms ROOTSTOCKデザイナー 村上氏。

中学の頃から古着をリメイクし、自分の着たいものへと再構築していた同氏だが、今でも華美なデザインや装飾への共感ではなく、「僕が着たいか否か」という純粋なカスタマー視点で、洋服たちを見つめている。

自身を服好きな若者だったと語りつつも、笑いながら「単純に、かっこいい服を着てモテたかったんですよ。服が好きになる理由なんてそれくらいで良いと思うんです。」と話す姿は、まっすぐで純粋。

それでいて揺るがない信念のようなものを感じたのは、その当時から今に至るまで、自身に正直だったからなのかもしれない。

二つの単語を組み合わせた造語であるブランド名【blurhms】も村上氏らしいアプローチで、どこかくせがあり、ストレートではない表現ながら有名な音楽家名と同音による聞き馴染みの良さがある。

それに加え、生み出される商品たちは凝ったディテールや素材使いではなく、使っていくうちに”不鮮明から鮮明になること”が意図されているかのような、自己発見による驚きと使い込まれることでの信頼が生まれていく仕組みになっている。

「生地に関して、素材や背景など意識はしていますが、大々的に謳うことがすべてではないと思っています。オンラインストアのキャプションもそうですが、過剰広告になるのは絶対違うし、SNSもどちらかというと苦手ですね。触って、知らないからこそ深堀したくなるのって、洋服の醍醐味じゃないですか。

だからこそ使っていけばわかる、が一番いいと思っていて、それが少しでも手助けになればいいな、ぐらいなんです。無理して謳う必要性はないのが、洋服本来の良さでもあるなと。」

少しでも、と付け加えるのがとても村上氏らしい。

「着心地、丁寧さ、程よいリラックス感と使いやすさ」というblurhmsを形成する要素と纏う空気、そして当日は雨ということもあり、アトリエ取材はとても静かに、柔らかな流れの中で行われた。

後編へ続く。

11月中旬公開予定

2021年11月11日 Category : EVENTPAGE TOP